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【書評】藤沢数希氏の著書「なぜ投資のプロはサルに負けるのか」 株は競馬よりも割のいいギャンブル

 こんにちは。最近はやることが多すぎて、端から見れば大変充実した日々を送らせていただいております。今回は隙間時間を使って読んだ藤沢数希さんの著書の書評を書いていきたいと思います。


 藤沢数希さんといえば昨年は「ぼくは愛を証明しようと思う。」が話題になっていましたね。Twitterでの偉そうな口調は人によっては嫌な気分になってしまうかもしれません。


 僕はというとこの人の一貫性のある発言が好きなので、割とファンだったりします。


  そんなこんなで、最近同氏の著書を3冊ほど買わせていただいたので、さっそく感想を。



https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/ELLY853_honwoyomu15194531_TP_V1.jpg





概要


 この本の内容は、ざっくりいうと投資はめちゃくちゃ難しい。なぜならプロたちが毎日朝から晩までその頭脳と技術を駆使してしのぎを削っており、市場に不適切な値段のついた株がなかなか落ちておらず、落ちていてもすぐに買われたり売られたりして適切な値段にされてしまうからである。


 だから投資をするということはギャンブルをするに等しく、初心者とプロの差はほとんどなく、むしろプロに頼むと手数料のぶんだけ確実に損をしてしまう。だから何の才能もない一市民は素直に汗水たらして働いた方が年に数百万確実に稼げますよ。というもの。




投資はギャンブル!?


 仮に、株式市場で自分一人が圧倒的に賢く、あらゆる企業を分析し将来の株価の予測をし尽くせるならば確実に一人勝ちできる。しかし、もちろん現実はそうではない。投資のプロはこの世界にごまんといるし、とてつもなく優秀な人材が巨万の富を得ようと画面とにらめっこしている。彼らが一生懸命企業を分析し、情報を流すことによって株価は適切な水準を保てる。これを市場が効率的だという。


 よって、プロも儲かる株の銘柄を当てるのは至難の業であり、初心者がプロに勝つこともしばしばある。これはすべて市場が効率的であるが故である。しかし、だからといってプロたちが適切な株価をつけるのをやめてしまうと市場の効率性が失われてしまうというパラドックス的な状況になる。


 このような要因で、投資はギャンブルのようなものであるが、競馬や宝くじなどの代表的なギャンブルよりは圧倒的に還元率がよい。




お金を増やすにはどうしたらいいのか


 この本のなかで藤沢氏は投資をするならば分散投資をするのがよいと述べている。当たり前だが、分散投資をすることによってリスクを軽減できるからだ。

 しかし実は、分散投資をすることはリスクを軽減できる一方でリターンを減らさないという効果も期待できる。同じリターンであればリスクは低ければ低いほどいい(リスク回避的)ため、いろいろな銘柄に投資をすることで極限までリスクを減らすのが賢いやり方である。もちろん株だけではなく国債や不動産にも資産を分散しておくといいだろう。


 が、こういった資産運用で期待できるリターンは年数パーセントほどである。リターンを5%とすると、100万円投資して得られる利益は5万円だ。投資をする際には銘柄を調べたり、口座を開設したりと煩雑な作業を伴うため、大して資産がない人はおとなしく残業したり副業をしたりする方が利口だと言える。


 長生きする一番の秘訣は健康食品をたくさん買うことではなく、タバコをやめ、暴飲暴食をさけ、適度に運動をすることである。それと同じように、お金を増やしたいならば安直な儲け話に騙されることなく、きちんと働き無駄遣いをしないで貯金をふやし、ある程度たまったところで分散投資をして着実にお金を増やす。お金持ちになる方法は必ずしも複雑である必要はない。




まとめ



 この本では藤沢数希氏が投資について初心者にもわかりやすく解説しており、文章の運びや表現の仕方も面白いので何の知識もなかった僕でも楽しく読むことができました。詳しい話はこの本のなかに書かれているのでぜひ手に取って読んでみてください。文句なしにお勧めできます。






外資系金融の終わり」も最近読破したので、こちらも書評を。

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