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ベーシックインカム(BI)の事例まとめ

こんにちは。先日こんな記事を書きました。

totaltenbosslove.hatenablog.com

 ベーシックインカムとは、無条件で毎月一定額のお金を受け取れる代わりに、社会保障を削減するというものです。現状、貧困層セーフティーネットとして生活保護がありますが、取得条件が厳しかったり、周りの目を気にしてしまったり、行政のコストが膨大という問題点がありました。加えて高齢者の増大による年金問題、さらにはAIの発達による失業問題などもあり、ここ最近でBIはかなり活発に議論されていると思います。

totaltenbosslove.hatenablog.com

 

上の記事を書いた後、自分のなかでベーシックインカムに対する興味が沸々とわいてきたので、海外の事例をいろいろを調べ、まとめてみました。なにかのご参考になれば幸いです。

 

各国でのベーシックインカムに関する動き

ケニア

2016年の10月、GiveDirectlyという、送金プログラムで知られている慈善団体が、歴史上で最大となるベーシックインカム実験(の試験版)を開始した。

ケニアではいくつかの実験を同時に行う。
ひとつは、2017年前半に始まり、40の村々が12年間にわたって月々おおよそ22.5ドルを受け取り続けるというもの。またある実験は、80の村々が2年間だけ月々一定額を受け取り、他の80の村々は2年間で貰える合計額を一度に一括で受け取る、さらに、100の村は何も受け取らないという比較実験も行う。
これら実験によって、今までは得ることのできなかった包括的なベーシックインカムに関するデータを得ることができると期待される。

courrier.jp

 

フィンランド

Kelaというフィンランドの政府系経済機関が、2000人の失業者に対して、およそ600ドル(約6万8000円)を2年間毎月支給するというもの。
目的は2つあり、1つは、ベーシックインカムがどのような新しい社会保障の仕組みを提供できるかを評価すること。そしてもう1つは、保証された固定給を受け取るようになった状態で、人々の生産性がどのように変化するのかを確かめるためだ。

 

ただ、期間が短いため、永遠に所得が保証されるベーシックインカムと同じであると言えるかは疑問で、有意なデータを得られるかが不安である。

www.newsweekjapan.jp

 

カリフォルニア州オークランド


シリコンバレーでもっとも躍進を遂げているスタートアップであるY Combinatorは、2016年の半ばに、オークランドに住む100の家族に1年間、月々1000ドル(約11万円)から2000ドル(約22万円)の月給を支払い始めることを発表した。
ベーシックインカムの「真の精神」に従って、家族たちは多様な社会・経済的地位から選ばれた。彼らはアメリカに留まる義務も課されない。もし、この試験導入が成功したら、次は5年間の実験が始まる予定だという。

 

こちらもフィンランドと同じで期間が短いため、なにをもって「成功」と評価するのかがポイントとなるだろう。

wired.jp

 

オランダ・ユトレヒト


2017年の前半から2年間、ユトレヒトベーシックインカム実験として250人のオランダ国民に月々およそ1100ドル(約12万4000円)を支給する予定。
彼らは6つのグループに分けられ、それぞれのグループに課された労働条件を満たしているかによって、支払い額を変動させる。

 

現時点では新しい情報がなく、実際に始まっているのかどうかは不明(2017年7月3日時点)

www.huffingtonpost.jp

 

カナダ・オンタリオ


1970年代のマニトバで行われた、いわゆる「Mincome実験」を再現するため、オンタリオは2017年の春に向けておおよそ1900万ドル(約21.3億円)の予算を確保した。

収入を補助する額は各年、単身者の場合で1人当たり最高1万6989カナダドル(約140万円)、夫婦で最高2万4027カナダドル(約195万円)で、障害者にはさらに6000カナダドル(約50万円)が支給される。同州では試験事業全体にかかる額を年間5000万カナダドル(約40億ドル)と見積もっている。

(AFP BB NEWSより抜粋)
Ontario Worksという州政府の労働局が、市民に対してオンラインでの議論の参加を呼びかけている。
この取り組みには、ベーシックインカム導入に際して支払われる金額、さまざまな条件、またベーシックインカムに対する包括的な疑問(とその回答の提示)が含まれる。

www.afpbb.com

 

インド


インド政府は、2010年にマドヤ・パラデシュ州でベーシックインカムの実験を行った。対象は6000人以上。それ以前に、18カ月に渡って2度実施された(少額の支援)実験に続く、新たなベーシックインカムの実験だった。
2016年の10月には、インドで最も著名な経済学者が「ベーシックインカムは次の経済調査(1月に国会に提出される年次の報告書)に大きな影響を与えるだろう」と発言した。
the Basic Income Earth Networkの共同設立者であるGuy Standing教授は「ベーシックインカムは世界で2番目に人口の多いインドでも瞬く間に浸透するだろう」と楽観的な態度を示す。

 

また、今年の記事でこんな情報も公開されている。

インド政府が貧困削減対策として、ユニバーサルベーシックインカム(UBI)に関するプロポーザルに関心を示している。このプロポーザルは、インド政府の主席経済顧問が実施した経済調査によって提言されたもの。

同報告書は、年間一人当たり7,620ルピー(約113ドル)のベーシックインカムを給付を実施することで、ほぼ全ての貧困層を貧困ライン(893ルピー)より上の所得水準へ引き上げることができるとしている。コストに関しては、人口の75%をカバーすることを想定した場合、GDPの4.9%程度の支出で運用できるとしている。

 (THE POVERTISTより抜粋)

www.povertist.com

 

イタリア


イタリアのリボルノ市の市長であるFilippo Nogarin氏は、その沿海都市に住む15万の市民の内100人に月々537ドル(約6万円)を支給し始めた。2017年にはさらに100人追加する予定。
実験の規模は小さく、支給は僅か6カ月間。Nogarin氏はこの制度の導入の意義を「(ベーシックインカムは)市民が国家に依存するのではなく、自立して生活することを促す制度だ」としている。
同市の実験にならって、他のラグーザやナポリなどのイタリアの町もベーシックインカムのテストを実施しようとしている。

 

同じく期間が短いですが、様々な場所でBIのテストを積極的にやろうとしている姿勢が素晴らしいと思います。

 

 

ウガンダ


非営利団体の Eight は、ベーシックインカムとして8.6ドル(団体名の通り、8ユーロ)をウガンダのフォート・ポータル地域にある村の50世帯に毎週支給する。
この取り組みは2年間続き、『Village One』という関連ドキュメンタリーのテーマにされる予定であると、 BIENのKate McFarland氏は報告している。

 

ナウル

アホウドリの糞でできたこの国は、リン鉱石を輸出することで莫大な富を築いていました。そのため、国民は働かずに収入を得ることができていました。

しかしそのうちリン鉱石がまったくといっていいほどとれなくなり、破たんしました。

ベーシックインカムによって人々は働かなくなるという主張の根拠に良く使われる事例となってしまっています。

basic-income-matome.net

 

まとめ

日本でも活発な議論がされているベーシックインカムですが、世界でもかなり注目されているようですね。これらの実験結果を有効活用することで、ベーシックインカムの実現がより現実的になるといいですね。ではまた。