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イーサリアムとは何か?特徴や将来性をわかりやすく解説します。

こんにちは。この記事ではイーサリアムについて、その概要、特徴、関連プロジェクト、将来性などをどこよりもわかりやすく解説していきます。順次新しい情報を追加していく予定です。

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イーサリアム(Ethereum)とは

イーサリアムビットコインを始めとする暗号通貨(仮想通貨)の一つで、2018年4月時点ではビットコインに次ぐ時価総額を誇り、将来的にビットコインを抜く可能性のある数少ない通貨です。スマートコントラクトと呼ばれる、特定の条件を満たしたときにのみ履行されるプログラムを組み込むことが可能で、送金機能しか持たないビットコインと比べて応用範囲が広い機能を持つことがイーサリアムの特徴です。イーサリアムの最終目的はワールドコンピューターになることで、これは現在のインターネットの上位互換になると言われています。

イーサリアムの特徴

イーサリアム最大の特徴であるスマートコントラクトについてさらに詳しく説明していきます。

スマートコントラクトとは契約をプログラム化し自動的に実行させる概念で、執行条件と契約内容を予め決めておくことでその条件が満たされた際に自動的に契約が実行される仕組みで、もともとスマートコントラクトの概念は1990年代に「Nick Szabo」という学者によって提唱していました。

自販機のたとえがよく使われるのですが、自販機で飲み物を買うときには

お金を入れる
飲みたい飲み物を選んでボタンを押す

という2つの動作をする必要があり、これらの条件を満たして初めて飲み物を手に入れることができます。これをブロックチェーンで行うことでそういった条件と契約内容をブロックチェーン上に記載し、契約書類の発行なく取引ができ、決済期間を短縮したり不正防止、仲介者を通さずユーザー同士が直接取り引きできることからコスト削減にもつながると言われております。

この例えに則ると、スマートコントラクトによってたとえ自販機のボタンが壊れていたとしても(=中央管理者がバグを起こして機能不全になっていたとしても)、消費者は飲み物を手にいれられることになります。

厳密には中央管理者が機能不全になっても取引が成り立つというよりは、初めから管理者がいなくても成り立つという方が正しいのですが、わかりやすくイメージを掴んでもらえればOKです。

また、実はイーサリアムは未だ完全な状態ではありません。イーサリアムは開発当初から4段階のアップデート(フロンティア、ホームステッド、メトロポリス、セレニティ)が前提として開発が進められており、2017年10月にアップデートは3段階目となりました。正確に言うと、メトロポリスビザンチウムコンスタンティノープルという2つの段階に分けて行われ、現在はビザンチウムが完了した状態です。メトロポリスへのアップデートが完了するとイーサリアムの取引の承認システムがPoWからPoSへと移行し、消費電力が大幅にダウンすることになります。また、今回のアップデートによってスマートコントラクトのプログラムコードが簡略化したことも注目すべきポイントですね。

イーサリアムのアップデートに関しては以下のサイトが詳しいです。

https://coinotaku.com/?p=1836

イーサリアムの関連用語

ここではイーサリアムを理解するために知っておくべき用語を解説していきます。

イーサリアムの通貨単位「ETH(イーサ)」

実はイーサリアム自体は通貨ではなく、プラットフォームです。イーサリアム上で使用される通貨のことを「ETH(イーサ)」と呼びます。イーサリアムの通貨はイーサリアムブロックチェーン上で作成されたアプリを稼働する際に利用されます。

イーサリアムの「ETH」は通貨としての機能(個人間で残高を元にやり取り可能)も備えている為に円やドルなどの対法定通貨ビットコインなどの対暗号通貨でレートが存在します。イーサリアム上で動くアプリケーションが増え、その燃料である「ETH」の需要が増えれば「ETH」の価格は上がります。その為に投資家も注目をし、取引が行われているのです。

一般的に知られている単位はETHですが、Etherの最小単位はweiです。

1ETH = 1,000,000,000,000,000,000weiで、これ100京weiです。

取引所などではETHで表されますが、イーサリアムの内部ではこのweiを基準としてkwei(キロwei)、mwei(メガwei)、gwei(ギガwei)などの単位を使ってやり取りされています。

ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)

イーサリアムが誕生したのは2013年頃、当時19歳だったVitalik Buterin氏がホワイトペーパーをWEB上で公開したのが始まりです。

Vitalik Buterin氏は小学生の時にすでに数学や経済学、プログラミングを学んでおり、優秀な小学生が集まるクラスの中でも群を抜いていたそうです。そんな彼が17歳のとき、父に「面白い仮想通貨があるぞ」と勧められたのがビットコインとの出会いでした。

Vitalik Buterin氏はその後ビットコインの大きな可能性に魅了されビットコインに関するプロジェクトに参加し、大学進学後もビットコイン関連に時間を費やしていたことから大学を辞めて5ヶ月間かけて世界中の仮想通貨のプロジェクトを見て回ったそうです。その中でブロックチェーンが仮想通貨以外の目的で使おうとしていることを知るのでした。

Vitalik Buterin氏は送金システムや個人認証、商品売買等さまざまなアプリケーションにブロックチェーンが利用されているとわかったのと同時に既存のブロックチェーンプロジェクトは十分ではないと思ったそうです。

そこで「あらゆる目的のために使えるブロックチェーンのプラットフォームを造ればいいんじゃないか」というイーサリアムの核となるアイデアに繋がったと述べています。

ビットコインは、正しいやり方で問題を解決しようとしていないと思う。」と、Vitalik Buterinは語った。「開発者らは、様々なアプリケーションの裏でビットコインを動かそうとしている。十徳ナイフ・プロトコル(解決のためいろいろな機能を盛り込む)のようなもので、あらゆるユースケースに対応しようとしているようだ。」

 

エンタープライズイーサリアム・アライアンス(EEA)

EEAとはイーサリアムを用いてビジネスの為のアプリケーション作成を推進しているプロジェクトです。

このプロジェクトにはMicrosoftJP MorganIntelといった世界の名だたる大企業が参加を表明したことで大きく注目されることとなりました。その後もトヨタMUFGなど日本の大企業も参加を表明したこともありイーサリアムは瞬く間に価格が上昇していきました。

ゼロ知識証明

ゼロ知識証明はZcashなどの匿名通貨にも搭載されている機能で、ビザンチウムのアップデートによってイーサリアムにも搭載されました。

ゼロ知識証明とは、「あることが正しいことを証明する際に、相手にそれ以外の情報を全く漏らさない」というものです。イーサリアムにおいて、ゼロ知識証明がどのように用いられるのでしょうか。具体例を見ていきましょう。

現在、イーサリアムのプラットフォームを用いて投票を行えるシステムが開発されています。これは、ブロックチェーンを用いることによって、投票の透明性を高め、かつ、たくさんの票の集計を迅速に行うことができるというものです。ある事柄に賛成か反対かを決める投票が行われている場合を考えましょう。

各人は賛成なら1、反対なら0を暗号化して投票します。賛成として集まった数が過半数を越えていれば賛成多数となるわけですが、もし仮に2以上の数字を暗号化して投票してしまう人がいたらどうでしょうか。これでは、本当に過半数の人が賛成しているのか分からなくなってしまいます。

そこで登場するのがゼロ知識証明です。ゼロ知識証明を用いれば、実際の投票内容を明らかにすることなく、その数字が0か1であることを証明可能です。これによって、投票者が1と0のどちらを投票したのかは分からないけど、1か0のどちらかを確かに投票しているということが分かります。(”イーサリアムメトロポリス完了は2018年内?アップデート内容と価格への影響”より引用)

つまり、公平でプライバシーが保護された状態で取引が正しいことを証明できるというわけですね。

EVM(Ethereum Virtual Machine:Ethereum仮想マシン

Ethereumは様々な機能を追加できますが、その自由度の高さはEthereumネットワーク上のEVM(Ethereum Virtual Machine:Ethereum仮想マシン)と呼ばれる実行環境によって担保されています(スマートコントラクトはこのEVM上で動作します)。ネットワーク上では他のEVMとつながりつつも、実行環境としては独立した環境でEVMが実行されるため、あるコードが他のEVMやブロックチェーンに深刻な影響を与えることなくセキュアに実行されます。

このEVMの上では専用の数値の羅列で書かれたバイトコード(機械語)によるプログラムが実行されます。このようなバイトコードのプログラムは、人間にとっては可読性や生産性が悪いものです。そこでEthereumでは、可読性と生産性が高いコントラクトを記述することに特化した高水準言語と、それをEVMのバイトコードに変換するためのコンパイラがいくつか開発されています。その代表的な言語が「Solidity」です。このスマートコントラクトを記述するためのプログラミング言語Solidityはチューリング完全(下記参照)で、あらゆるプログラムを記述できます。

Solodity

Solidityはコントラクトを記述することに特化した高水準言語である「コントラクト指向言語」と表現されます。またSolidity開発のための統合開発環境も数種類あり、Mix、Remix(Browser-solidity)、Visual Studio Codeなどが挙げられます。

チューリング完全

イーサリアムでは「チューリング完全」 というプログラミングで応用が可能なプラットホームを目指します。チューリング完全とは簡単に言えば何でもできるプログラミングの事で応用の限定されているビットコインとは逆の性質を持ちます。

The DAO

The DAOというのは、イーサリアムによって実現する非中央集権型自律分散組織(DAO)の一つの組織名称(社名のようなもの)です。

The DAOという自律分散型の投資ファンドイーサリアム上で稼働していたところ、そのプールしていた資金(ETH)を誰かが勝手に自分のアドレスへ送金してしまったというのが、暗号通貨界で有名な「The DAO事件」です。その被害額は、なんと360万ETH(当時のレートで約65億円)でした。

盗難されたETHを取り戻すには、イーサリアムブロックチェーンをハードフォークさせることで、その送金を無かったことにするしかなく、本来ならブロックチェーンをマイナーたちの合議で意図的に書き換えるなどあってはならないことですが、被害者救済の為にやむを得ずブロックチェーンをハードフォークさせ強引にその不正な送金を無かったことにしました。

その時、枝分かれした側(送金を取り消した方)が現在のETH(Ethereum)です。

そして、どんな理由があろうともブロックチェーンを意図的に書き換えるなんていうことは絶対に許せないという信念を持つマイナーたちが少なからず居たため、枝分かれしたもう一方のブロックチェーンもそのまま存続することになりました。その通貨は現在ETC(Ethereum Classic)として取引されています。

イーサリアム財団

2014年7月、イーサリアム構想実現の為に行われたオンラインクラウドセールにより財源が集められ、設立されたのがイーサリアム財団です。

エグゼクティブ・ディレクターの宮口礼子氏が述べるところによると、財団のミッションは、イーサリアムプラットフォームをサポートすることであり、それに関連する研究開発や、教育、コミュニティ活動をもサポートすることだといいます。

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イーサリアムの問題

イーサリアムはアプリケーションを作成するプラットホームとしての機能に優れております。イーサリアムは取引データでほとんどが埋められるビットコインブロックチェーンとは異なり特定のデータをイーサリアムブロック上に埋められるようになっております。

簡単に言うとブロックチェーンのブロックに何か他の記述をする事ができるようになっているのです。これによりイーサリアムブロックチェーンを利用したアプリケーションの開発ができるようになっております。

この空白の部分がイーサリアムの特徴ですが同時に脆弱性も生み出す原因となるのでイーサリアムは度々攻撃に合う事があります。先に述べたThe DAO事件も、イーサリアム自体の脆弱性を突かれたものではないですが、イーサリアム上で動くアプリケーションの脆弱性を突かれたものでした。これを解決するために、イーサリアム上で動くDapps(分散型アプリケーション)が次々と開発されています。

イーサリアムの構造

ここからはイーサリアムネットワークの構造について解説していきます。

イーサリアムネットワークは幾つかのレイヤーに分かれます。主にConsensus、Dapps Stacks、Dapps Stacks、Dappsの4つに大別されるはずです。Consensusレイヤーでは、従来のEthereumやそのほかにEVMを搭載する予定のæternityなど、従来のブロックチェーンで時にはスマートコントラクトを使い拡張し、参加者の最終的な同意をとります。

そしてConsensusレイヤーの上にはPlasma、そしてその上にRaidenが乗っかりペイメント速度を大幅に拡張します。他にも幾つかありますが、これらがEthereumを拡張し、Dappsを作る際の基本機能になります。これがDApps Stacksレイヤーとなります。

そしてその上にはそのDapps Stacksを使った、他のDappsもよく使うようなBased Dappsレイヤーがあります。ここには分散型取引所になるKyber NetworkやIDシステムに関わるものが当てはまります。そして、その上に一般的なDappsができる。といった上にどんどんレイヤー状に連なっていく構造になっています。これは現在のインターネットに似た構造です。ここでは幾つか紹介していきたいと思います。

æternity(エターニティ)

エターニティはイーサリアムを元にして作られました。エターニティの大きな特徴は、スマートコントラクトの機能をさらに高度化し、「State Channel」という専用のチャネルを設けることで、ブロックチェーン上でなくてもスマートコントラクトを実行できる「オフチェーン処理」を実現しました。ブロックチェーン上で公開しないことで、ユーザーは互いにプライベートで情報をやり取りできることになります。

2つ目の特徴はアルゴリズムにあります。エターニティは「PoW(Proof of Work)」と「PoS(Proof of Stake)」を組み合わせた「Cuckoo Cycle」を用いています。この「Cuckoo Cycle」によって電力効率を上げ、スマートフォンなどでも簡単にマイニングができるようになっています。

Plasma(プラズマ)

プラズマとは、高速かつスケーラブルなトランザクションの実行を実現するために提案されたスマートコントラクト実行フレームワークです。

具体的に説明すると、イーサリアムブロックチェーンを親ブロックチェーンとして、プラズマブロックチェーンを階層的なブロックチェーンを作っていきます。

概念的には、ライデンネットワーク(下記参照)やライトニングネットワーク(※)のState channel(ステートチャネル)に似ており、それぞれのプラズマブロックチェーンの最終的な状態のみを親ブロックチェーンに送ります。

※ライトニングネットワーク:ビットコインの処置速度を劇的に改善する仕組み

しかし、プラズマはオフチェーン処理ではなく実際に(プラズマ)ブロックチェーンを用いて処理している点で異なります。また、ライトニングネットワークなどはユーザー間でのトークンのやり取りをスピーディにしますが、プラズマではトランザクションの処理速度、つまりペイメントのみではなくスマートコントラクト自体の処理速度を向上させます。

イーサリアムブロックチェーンで余分なデータを保存する必要がなくなり、プラズマチェーンと連携することにより計算能力も高まります。つまり、プラズマはイーサリアムにおけるスケーラビリティ問題を劇的に解決することが期待されているのです。

また、イーサリアムチューリング完全なデザインはイーサリアムネットワークでブロックチェーンの同期を遅くしてしまいます。プラズマにより、階層的に接続されたブロックチェーンで並行的に計算を行うことができるので1秒間に数十億のトランザクションが実行できると見込まれています。

Raiden(ライデン)

ライデンネットワーク(Raiden Network)とは、イーサリアムネットワーク上でEtherやERC20に準拠したトークンをオフチェーン処理で移動させることです。

ユーザー間でペイメントチャネルを作り、その中にユーザーの資金をデポジット(ロック)します。そして、後述するようにバランスプルーフに従ってトークンをやり取りし、最終的な結果のみをブロックチェーンに記録します。

オフチェーン処理なのでトランザクションの承認を必要とせず、高速な送信、低コストな手数料、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題の対策などが可能になります。

ライデンネットワークの仕組みはビットコインにおけるライトニングネットワークの仕組みとほとんど同じです。(「ライデンネットワークの仕組みと問題点」から引用)

ビットコインのライトニングネットワークのイーサリアム版といったところですね。

Kyber Network(カイバーネットワーク)

KyberNetworkのコンセプトは「Crypt for PayPal」です。2017年にICOを実施しイーサリアム創設者のヴィタリックがアドバイザーに就いていることで有名です。

Kyber Network(KNC)には2つの機能があります。1つは、「分散型取引所」という機能があります。分散型取引所とは、通常の仮想通貨取引所とは違い、自分のウォレットに取引機能を追加し、取引所にコインを送らずとも売買が行える仕組みを実現するものです。自分で通貨に鍵をつけて管理できるため、仮想通貨取引所のハッキングなどの心配をする必要はなく、セキュリティ面に強いと言えます。

2つ目は、「決済APIApplication Programming Interface)」という機能です。これは、ICOイーサリアム(ETH)以外の通貨でも支払いができるというものです。換金の手間や手数料をかけることなく、ICOで取引をすることができます。

まとめ

イーサリアムについて詳しく解説しました。現時点では完璧とは言えないイーサリアムですが、Dappsを含めると暗号通貨の中でももっとも開発が活発に行われており、その将来性には大いに期待できると感じます。これからの発展が楽しみですね。以上、読んでいただきありがとうございました。